関西DX戦略2025

公益社団法人 関西経済連合会

地域課題解決・地域貢献賞三井住友海上火災保険株式会社

常務執行役員 MS&ADホールディングス 執行役員 グループCDO 本山智之氏

ドラレコや交通事故のデータを活用した
社会インフラ老朽化対策や通学路安全支援。
安全・安心な地域づくりに貢献

当社では、DXは目的ではなく、イノベーションを実現する手段だと考えています。 「未来にわたって、世界のリスク・課題の解決でリーダーシップを発揮するイノベーション企業」になるべく、DXを活用したイノベーションを推進して、社会のサステナビリティと当社の成長を同時に実現する「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)」を目指しています。

社会環境は刻々と変化しており、それに伴いリスクも変化しています。日本においては少子高齢化の進行、世界的には自然災害の激甚化、新型コロナによる経済損失、インフレの急激な進行、テクノロジーの進歩によるサイバー被害の増加、戦争など様々な要因があります。
このような不確実かつ先行き不透明なVUCAの時代であるからこそ、保険会社は、DXを活用したリスク低減の活動を通じて、お客さまの挑戦を支え続ける存在でなければならないと考えています。

お客さまや社会の抱える課題の解決に貢献し、挑戦を支え続けるために、保険本来の機能である事故発生時の補償と「予防」や「リカバリー」をご支援する「補償前後の価値」を一体で捉えた「リスクソリューション」の提供を推進するべく、お客さまへの「提供価値の変革」に取り組むことにしました。当社は様々なリスクソリューションを開発・ラインナップしていく「リスクソリューションのプラットフォーマー」、それをお客さまに届ける代理店の皆さまは「リスクソリューションのプロバイダー」として、この変革に取り組んでいます。

DXを活用したイノベーションで、お客さまや社会の抱える課題の解決に貢献するために、保険本来の機能である事故発生時の補償に加え、「予防」や「リカバリー」をご支援する「補償前後の価値」を提供しています。
今回、「KANSAI DX AWARD 2023」で「地域課題解決・地域貢献賞」を頂戴したソリューションは、以下の2件です。

ドラレコ・ロードマネージャー

三井住友海上のドライブレコーダーからデータを収集しAI分析を行うことで、道路の損傷個所を自動的に検出します。
従来のような道路点検のための走行を行わなくとも広域な路面状態の自動的な把握が可能となります。

通学路安全支援システム

株式会社マップルが開発した「通学路安全支援システム」に、三井住友海上が保有する過去5年間・約500万件の「交通事故データ」を連携しています。

当社がDXという手段によってイノベーションを起こし、「未来にわたって、世界のリスク・課題の解決でリーダーシップを発揮するイノベーション企業」になるという意識は全世界の社員に浸透が進んできており、社員の日常業務も変革が進んでいると感じています。
社員の意識・日常業務の変革と並行して、お客さまへ保険本来の機能である事故発生時の補償と「補償前後の価値」を一体で提供する活動も進展しており、目の前のお客さまのリスク・課題の解決につながり、喜んでいただける事例も出てきました。 DXを通じた地域課題解決への貢献を続け、当社の存在価値・事業の持続可能性を高めることで、「世界のリスク・課題の解決でリーダーシップを発揮するイノベーション企業」を目指します。