会長コメント
年頭所感
2020/01/01会長 松 本 正 義
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は、新しい天皇陛下が即位され、令和の時代が幕を開けました。
国際社会では自国第一主義の流れが強まり、世界経済の先行きが不透明さを増した一年でありました。
国内に目を向けますと、6月にはG20サミットが大阪で開かれ、9月から11月にかけてはゴールデン・スポーツイヤーズの皮切りとなるラグビーワールドカップが開催されるなど、関西が、そして日本が世界から大きな注目を集めました。本年は、これら昨年の明るい要素を弾みとしながら、関西の発展への展望を確かなものとする年になってほしいと願っています。
本年は、関経連にとり、3年にわたる第3期中期計画の最終年度にあたります。中期計画の仕上げとなる具体的な成果を出すことを、これまでにも増して強く意識して取り組んでまいります。
2025年大阪・関西万博に関しては、昨年来、博覧会協会にさまざまな形で協力し、夢洲まちづくりの提案なども行ってまいりました。本年は、こうした取り組みに加え、経済界として、「未来社会の実験場」に関するさまざまな提案、インフラ整備に関する提言・要望活動、全国的な機運の醸成、諸外国への参加の働きかけなどに取り組んでまいります。
「グローバル/アジア」については、昨年4月に設立した「アジア・ビジネス創出プラットフォーム(ABCプラットフォーム)」のもとで、各部会の活動を通じ、わが国とアジア各国との双方向のビジネス、人材、情報の交流を活発化させます。秋にはシンガポールにて第2回全体会議を開催します。また、40年の歴史を刻んだ関経連アセアン経営研修などの各国との交流事業を着実に進めてまいります。
「文化/観光」では、関西観光本部を支援しつつ、2025年を念頭においた広域的な周遊活性化のための取り組みを行います。
「産業イノベーション」では、昨年立ち上げた「関西航空機産業プラットフォームNEXT」などによる新たな産業クラスター作りに加え、ベンチャーを生み出すエコシステムの形成に取り組みます。
「スポーツ」では、関西スポーツ振興推進協議会を通じた関係機関との連携により「関西スポーツ振興ビジョン」の具体化をはかるとともに、2021年に関西で開催するワールドマスターズゲームズの成功に向け機運を高めます。
「地方創生」では、広域行政の推進、地方分権への機運醸成に向けて取り組みます。
「インフラ」については引き続き広域交通・物流ネットワークの整備・強化に向けた取り組みを進めます。一昨年、8年ぶりに開催した「関西3空港懇談会」の活動の深化、北陸新幹線の大阪への早期全線開通に向けた働きかけに力を入れてまいります。
「ビジネス基盤」については、税財政提言や企業法制、エネルギー、実効性あるコーポレートガバナンスに向けた制度見直し、多様な人材が活躍できる環境整備などのテーマについて、関西ならではの視点を意識した活動・提言を行います。
これらに加え、2030年を見据えた「関西ビジョン(仮)」を策定してまいります。
これから続く多くのイベントが一過性のものに終わるのではなく、関西の持続的な発展の基盤となることをめざし、関経連としても全力をあげてまいります。ぜひ、「ONE関西」を合言葉に、おのおのの役割を果たしていこうではありませんか。みなさまの倍旧のご支援をお願い申し上げます。
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