会長コメント
第58回定時総会 松本会長挨拶
2020/05/25会長 松 本 正 義
松本でございます。新型コロナウイルス感染が拡大し、このような中で総会の日を迎えることとなるとは、今年の初めには想像もできませんでした。「緊急事態宣言」は解除されたものの、新たな感染発生への警戒が必要な中ということもあり、今回は通常とは異なる形での開催とさせていただきました。総会開催に向けてのさまざまなご協力にお礼を申し上げますと共に、本日、会場にご参集下さいました皆さまに感謝を申し上げます。
この数か月、会員の皆さまにおかれましては、国内外の社員やそのご家族の健康を守りながら事業活動を維持するという、極めて困難な課題に立ち向かっていらっしゃるものと存じます。これまでのところ、国民を大きなパニックに陥れるような物資・サービスの不足は見られず、かつ、人と人との接触についても大幅な減少が見られていることは、皆さまのご尽力の賜物であり、改めて敬意を表したいと存じます。
また、多くの医療従事者の献身的なご努力への感謝を忘れることはできません。そして不幸にも命を落とされた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
コロナの感染拡大に伴い、世界経済および日本経済は急速に収縮しております。我々経済界としては、当面は、感染の収束と再拡大の防止、経済の一日も早い立ち直りに向けて、雇用の維持に加え、我々の持つリソースを活用した様々な形での貢献・協力が求められていると言えましょう。
関経連といたしましては、困窮する方々や事業者への支援策の充実を政府に求める10項目の緊急要望を5月8日に取りまとめました。これは、これまでに決定された対策の実施状況や効果、課題、要望などに関して会員の皆さまにアンケート調査を行い、お寄せいただいた声を集約したものです。また、6月上旬にはその第二弾としての要望を打ちだすことにしております。
また、医療・検査体制の充実は、経済・社会活動の安心のために不可欠です。これまで関経連では、会員企業の皆さまへ医療物資の協力・寄附のお願いや企業関連施設の登録の呼びかけをしてまいりました。そして今般、関経連に「関西・新型コロナウイルス医療体制支援基金」を設けさせていただくことを考えております。感染第2波への医療の備えを盤石にし、経済への影響を和らげるための一助として、この基金への皆様の積極的なご寄付を是非ともお願いしたいと存じます。
さて、2020年度は関経連の第3期中期計画の最終年度にあたります。後ほど関専務理事よりこれまでの取り組みと今後の取り組みについて報告いたしますが、コロナ禍の闇を抜けたあとに関西経済が回復し、再び力強い成長 軌道に戻るよう、コロナ感染の影響を踏まえた各種事業の練り直しをしつつ、中長期の発展戦略をしっかりと見据え、会員の皆さまとともに着実に前に進めていかなければならないと思っております。その際には2025大阪・関西万博が、これまでにも増して、さらに大きな意味を持つであろうことは言うまでもありません。
コロナの影響は全くはかりしれず、おそらくコロナが収束した後の世界は、これまでの世界とは大きく変わっていることでありましょう。このような時は、これまでに十分なスピード感を持って進められなかったことに一気呵成に取り組むチャンスです。そして私たちは、このコロナ感染の先にどのような前向きな目標を見いだすことができるかが問われています。今こそ「ONE関西」として一つになり、この難局を乗り越え、新たな発展戦略に取り組んでいこうではありませんか。
最後になりましたが、この国難の克服に向け、引き続き、会員の皆様のご貢献・ご協力を改めてお願いするとともに、ご健勝、ご発展を祈念いたしまして私の開会挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
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