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会長コメント

第59回定時総会 松本会長挨拶

2021/05/31
公益社団法人関西経済連合会
会長  松 本 正 義



   

 松本でございます。第59回定時総会の開会にあたり、ご挨拶をさせていただきます。
 今回の総会につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大が依然として予断を許さない状況を踏まえ、前回と同様、通常とは異なる形での開催とさせていただきました。開催に向けてのさまざまなご協力にお礼を申し上げますと共に、本日、会場にご参集下さいました皆さまに感謝を申し上げます。また、新型コロナウイルスの感染拡大が進む中、日々医療の最前線で患者さんの治療に尽力されている医療従事者の皆様に、心から敬意を表したいと思います。

 この一年を振り返りますと、コロナ禍という未曽有の事態に直面して、経済団体としてどのような活動を行うべきかを常に自問自答し、模索しながら懸命に取り組みを進めてきた一年であったと受けとめております。

 具体的には、新型コロナウイルスの感染拡大への対応として、困窮する方々や事業者への支援策の充実などを求め、昨年5月・6月と2度、政府への要望を取りまとめました。また、医療・検査体制の充実をはかるべく、会員の皆さまへ医療物資の協力・寄附のお願いや企業関連施設登録の呼びかけを行うとともに、「関西・新型コロナウイルス医療体制支援基金」を設け、皆さまからの貴重なご寄附を、関西広域連合を通じた自治体等への支援や、関西健康・医療創生会議の関西共同研究プロジェクト立ち上げの支援にあてさせていただきました。

 事業としては、ベンチャー・エコシステム形成に向けた「起業街道・関西プロジェクト」の始動、コーポレートガバナンスに関する意見発信、設立10年を迎えた関西広域連合のさらなる進化への提案を盛り込んだ意見書、女性活躍推進に資する事例の取りまとめ、初のオンライン開催に挑戦した関西財界セミナーなど、この状況下での可能な手段を探りながら、活動を進めてまいりました。また、「関経連アセアン経営研修」が、その40年にわたる取り組みが評価され、外務大臣表彰を受賞するという喜ばしいニュースもございました。

 さらに、昨年12月には、12年ぶりとなる長期ビジョンとして「関西ビジョン2030」を策定しました。全体を貫くコンセプト「先駆ける関西、ファーストペンギンの心意気」に基づき、「2030年の関西のありたき姿」として、「オープンで独創的な価値を生む経済」「ヒトを惹きつける舞台」「新たな社会モデルのトップランナー」を掲げ、さらにその実現に向けた今後の取り組みの方向性を「7本の矢」として示しております。

 これらの取り組みにあたっては、会員の皆さまからの力強いご支援に支えられてまいりました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

 私は、2017年に会長に就任して以来、「LookWest」「グローバルな視点での舞台としての関西」を視点として掲げ、希望と夢にあふれた活力ある関西の創造をめざし、皆さまのご協力をいただきながら歩みを進めてまいりました。

 新型コロナウイルス感染症については先が見通せない状況ではありますが、コロナ禍によってもたらされるであろう様々な変化の加速をしっかりと見据えながら、ピンチをチャンスに変えるべく、まさしく「ファーストペンギンの心意気」で関西が先駆けて果敢に挑戦していくべき時ではないかと考えております。

 関西の持続的発展に向け、まずは「ONE関西」を旗印として、皆さまと力を合わせ、多様な価値観が混じり合い、活力あふれる関西をめざしていかなければならないと考えております。その実現のためにも、飛躍へのスプリングボードとなる2025年大阪・関西万博については、必ずや成功をさせなければなりません。そのためには関西のアセットを最大限生かした上で、準備の段階から万博後を見据えた展望を描くことが重要であり、何よりも皆さまの協力が必要です。大阪・関西万博の成功、さらには関西ビジョン2030で描いた関西の「ありたき姿」の実現に向けて、ともに歩んでまいりましょう。

 最後になりましたが、この4年間の皆さまのご協力にあらためて感謝いたしますとともに、引き続きのご支援・ご協力を賜りますよう、お願いをいたしまして、私の開会挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

以  上