「骨太の方針」・「成長戦略実行計画」の閣議決定に関するコメント

　本日、「骨太の方針」および「成長戦略実行計画」が閣議決定された。感染症への対応とともに、我が国の構造的な課題への対策と今後の成長に資する施策などについて、明確かつ具体的に示されたものと評価している。

　特に、関西経済の発展につながる取り組みとして、２０２５年大阪・関西万博やワールドマスターズゲームズ２０２１関西の準備、統合型リゾート整備の着実な進展、交通・物流基盤の早期整備・活用、国際金融センターの実現、スタートアップ・エコシステムの構築、スーパーシティ構想の推進などが、幅広く盛り込まれたことを歓迎したい。
　とりわけ、大阪・関西万博に関しては、成長戦略実行計画の中に独立の項目として位置づけられ、官民一丸となって準備を加速することが明記されており、開催地として大変心強く感じている。

　また、コロナ禍で明らかになった課題を踏まえ、国と地方の新たな役割分担、行政全般の広域化などについて検討することが明記されている。地方分権の視点、府県域を超えた広域連携の重要性が力強く打ち出されることを期待する。

　経済財政運営については、２０２５年度のＰＢ黒字化目標の堅持に加え、社会保障関係では、保険料賦課限度額の引上げなど応能負担の強化について明記されたことを評価したい。目下、感染拡大防止と早期の経済回復に向けた取り組みが最優先ではあるものの、政府には中長期的な視点にたった歳出・歳入改革を強力に推進いただきたい。

　経済界としては、引き続き国・自治体と連携して事態の早期収束に向けた取り組みに注力するとともに、今後の持続的な成長に不可欠なグリーンやデジタルなどの分野への大胆な投資やイノベーション促進、さらにはダイバーシティ＆インクルージョン推進などについて、全力を挙げてまいりたい。