会長コメント
第60回定時総会 松本会長ご挨拶
2022/05/30会長 松 本 正 義
松本でございます。本日は皆さま大変お忙しい中、会場にご参集くださいまして誠にありがとうございます。第60回定時総会の開会にあたり、ご挨拶をさせていただきます。
新型コロナウイルス感染症の長期化、ウクライナ情勢にみられる地政学的なリスクの顕在化、急激な為替変動など先行きの不透明な状況が続いておりますが、皆さまの日頃からのご理解とご協力により、本日の総会を迎えることができました。この場をお借りし、厚く御礼申し上げます。
さて、この一年を振り返りますと、コロナ禍による制約がある中、「関西ビジョン2030」で打ち出した7本の矢を中心に、今後の活動への第一歩を着実に進めることができた一年であったと感じております。
例えば、「ABCプラットフォーム」においては、各国とオンラインによるトップミーティングを開催し、分科会活動を通じてビジネスの創出・協業に引き続き取り組むことを確認しました。
「地方分権・広域行政」に関しては、関西広域連合とともに、関西の公設試等が府県を越えて連携し、「企業の研究から事業化までをトータルでサポートする体制」の構築に向けた具体的な検討を進めてまいりました。また、自治体ごとに異なる申請書類の様式統一など、行政手続きの簡素化・広域化に向けた働きかけを行ってまいりました。
「三方よしにもとづく『民の力』を効果的に発揮する仕組みづくり」に向けては、岸田首相自らが掲げる「新しい資本主義」の動きを好機と捉え、マルチステークホルダー主義や「三方よし」の理念に基づく経営の重要性に加え、四半期開示義務の廃止をはじめとした制度改革について政府に対し強く訴えてまいりました。
「多様な人材の活躍」に向けては、関西がダイバーシティ&インクルージョンの先進地となるための取り組みの方向性や目標を明記した「関西D&Iビジョン」を策定いたしました。
「DX」に関しては、新たにDX特別委員会を立ち上げ、今後、DXを具体的に推進していく上での方策について、有識者などとともに検討を重ね、中間報告をとりまとめたところであります。
そして昨年11月には、「関西ビジョン2030」で示した「2030年の関西のありたき姿」の実現に向けて、2022年度から3年間で関経連が具体的に取り組む重点事業などをまとめた「第1期中期計画」を発表いたしました。
これらの取り組みを推進することができたのは、会員の皆さまからの力強いご支援のおかげであると深く感謝しております。
今後は、この1年間の活動を基礎としながら、さらに大きな成果に結びつけるために行動するフェーズに入ってまいります。引き続き、気を引き締めながら各事業に取り組んでまいります。
最後に「大阪・関西万博」についてであります。開催に向けての準備は加速し、そして多面的な広がりをもつようになってきております。関経連といたしましては、インフラ、会場アクセス、機運醸成などをはじめとした取り組みについて、会員企業の皆さまのお知恵を借りながら、博覧会協会と一緒になって検討してまいりました。3月には私自身もドバイ万博を訪問し、運営面で必要な対策について認識を深めました。万博の開催までいよいよ3年を切りましたが、なんとしても成功させるべく、取り組みを進めてまいります。
さて、2022年度は「第1期中期計画」の初年度となります。「関西ビジョン2030」のコンセプトである「ファーストペンギンの心意気」を発揮して、皆さまとともに新たな一歩を踏み出し、具体的な成果につなげてまいります。
政治・経済ともに予断を許さない状況が続きますが、われわれ一人ひとりが不退転の覚悟を持ち、「ONE関西」で各テーマに果敢に挑戦していくことにより、関西が先駆けとなって、明るい未来を拓くことができると信じております。
会員の皆さまの常日頃のご協力に改めて深く感謝を申し上げるとともに、ますますのご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げ、私の開会挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
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