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2023年度

第61回定時総会 松本会長ご挨拶

2023/05/29
公益社団法人関西経済連合会
会長  松 本 正 義



   

 松本でございます。本日は皆さま大変お忙しい中、ご参集くださいまして誠にありがとうございます。皆さまの日頃からのご理解とご協力により、本日の総会を迎えることができました。この場をお借りしまして、厚く御礼申し上げます。
 第61回定時総会の開会にあたり、ご挨拶をさせていただきます。

 さて、2022年度を振り返りますと、3年間の「第1期中期計画」の初年度にあたる年でありました。「関西ビジョン2030」で示した"関西のありたき姿"の実現に向け各事業において様々な成果を生み出すことができた年であったと考えております。
 例えば、「地方分権・広域行政」については、道府県域を越える広域自治体行政の強化に向けて提言をするとともに、関西広域連合に強く働きかけて「関西広域産業共創プラットフォーム」の設立を実現し、運営にも参画しています。
 「三方よし・民の力」については、マルチステークホルダー主義や「三方よし」といった理念に基づき当会が行ってきた提言や働きかけが奏功し、四半期開示に関して「法令上の四半期報告を廃止し、取引所の四半期決算短信に一本化する」との方針が政府から示され、望ましい方向に向けて第一歩が踏み出されました。
 「グローバル・アジア」については、アジア・ビジネス創出プラットフォーム、通称ABCプラットフォームを通じてアジアの経済団体との連携を強化しつつ、ビジネス創出と協業を推進し、今年3月には4年ぶりとなる全体会議をシンガポールで開催しました。
 「DX」については、DX推進に向けた課題やその解決に向けた具体的な方策について約1年間に亘り議論を重ね、関西におけるDX推進の羅針盤となるべき「関西DX戦略2025」を策定いたしました。
 雇用労働では、「成長と分配の好循環」を念頭において私みずから様々な場を通じて賃金引上げを呼びかけるとともに、D&Iでは「関西D&Iビジョン」の実現に向けた実践的な活動を進めました。
 「国土・インフラ」に関しては、昨年9月に関西3空港懇談会を開催し、万博への備えとその後の関西の中長期的な成長を目指して関西空港の容量拡張、および神戸空港の国内線の発着枠の拡大と将来的な国際線の運航について合意することができました。
 「大阪・関西万博」については、国のアクションプラン策定に向けた働きかけや、博覧会協会をはじめとする関係者と一体となった万博の開催準備の加速、そして機運醸成に向け積極的に取り組んでまいりました。
 これらの取り組みを推進することができたのは、会員の 皆さまからの力強いご支援のおかげであると深く感謝しております。

 さて、本年2023年度は、「関西ビジョン2030」の「第1期中期計画」における中間年にあたります。ビジョンで示した「7本の矢」など重点事業を具体化していくとともに、引き続き、当会独自の視点に立った取り 組みを推進してまいります。たとえば、マルチステークホルダー主義をコーポレートガバナンスのあり方にどう反映させるかについて研究を深め、当会の考え方を世に問うてまいりたいと考えております。
 また、大阪・関西万博については開催まで残り685日となりました。準備もいよいよラストスパートに入ってまいります。年内にも予定されている入場券の前売り開始に向け、全国的な機運醸成が特に重要となります。当会では、博覧会協会や地元自治体、そして全国の経済団体とともに、機運醸成を強力に推進するための体制を整えてまいります。
 この4月からは当会の事務局に万博推進室を設置し、専従職員を配置いたしました。開幕に向けた総仕上げとして、誘致時と同様、民間の力を最大限発揮して取り組んでまいりたいと考えておりますので、皆さまの一層のご協力をお願い申し上げます。
 いよいよ、社会はウィズコロナの段階に移行し、経済活動も正常化に向かいつつありますが、他方、ロシアによるウクライナ侵攻や各国におけるインフレ進行などの情勢について注視する必要があります。こうした中、当会としては、さまざまな課題を克服して明るい未来を実現すべく、われわれが「ONE関西」となって総力を結集し、「先駆ける関西、ファーストペンギンの心意気」を体現してまいります。

 最後になりましたが、この6年間の皆さまのご協力に御礼を申し上げますとともに、ますますのご支援を賜りますようお願いをいたしまして、私の開会挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

以  上