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2024年度

第62回定時総会 松本会長ご挨拶

2024/05/27
公益社団法人関西経済連合会
会長  松 本 正 義



   

 松本でございます。本日は皆さま大変お忙しい中、ご参集くださいまして誠にありがとうございます。皆さまの日頃からのご理解とご協力により、本日の総会を迎えることができました。この場をお借りしまして、厚く御礼申し上げます。
 まずはじめに、今月10日に新宮 康男 元関経連会長がご逝去されました。皆さまとともに心より哀悼の意を表したいと思います。

 さて、2023年度は、3年間の「第1期中期計画」の2年目にあたる年であり、「関西ビジョン2030」で示した"関西のありたき姿"の実現に向け、さまざまな具体策を打ち出してまいりました。
 例えば、「地方分権・広域行政」については、地方制度調査会に対して関西広域連合と共同で提言を実施しました。
 「三方よし・民の力」では、コーポレートガバナンス・コードについて、マルチステークホルダー資本主義の理念に基づいた提言と、ガバナンス・コードの具体的な改訂案を公表いたしました。また、当会は従来から四半期開示義務付け廃止を主張してきましたが、昨年11月に金融商品取引法等の一部を改正する法律案が成立し、2024年度以降の第1・第3四半期については、金融商品取引法上の四半期開示報告書が廃止され、取引所規則に基づく四半期決算短信に一本化されました。
 「グローバル・アジア」については、ABC プラットフォームの新たな取り組みとして、ABC CHALLENGEサポートプログラムを開始したほか、インドネシアで第3回全体会議を開催しました。
 「DX」については、「関西DX戦略2025」に基づき、「関西デジタル・マンス」などの新たな施策を実施し、関西におけるDXの底上げを図りました。
 「雇用労働」では、政府の"三位一体の労働市場改革"に対する基本的な考え方や政策上の期待をとりまとめた意見書を発信するとともに、「成長と分配の好循環」の実現に向け、前年を上回る賃上げの実施を強く呼びかけました。
 「国土・インフラ」に関しては、北陸新幹線の早期全線開業や高速道路のミッシングリンク解消に向け、関係自治体・経済団体と要望活動や機運醸成の取り組みを進めてまいりました。
 そして、「2025年大阪・関西万博」については、特に全国的な機運醸成に注力いたしました。私自身も博覧会協会の機運醸成委員会の委員長として、全国7つの経済連合会すべてを訪問するなど、各地の経済団体や企業等への働きかけを行い、全国的なプロモーション活動を強力に推進してまいりました。会員企業の皆さまにおかれましては、万博に向けて様々な取り組みにご協力頂いており、心から感謝申し上げます。

 さて、本年2024年度は、「第1期中期計画」の3年目となります。これまでの2年間の取り組みをベースとして、それぞれの事業活動を深化させるとともに、具体的な成果に結び付けるべく取り組んでまいります。
 なかでも、当会活動の底流をなす「三方よし・民の力」につきましては、マルチステークホルダー資本主義に基づく企業経営のより一層の浸透を図り、「地方分権・広域行政」につきましては、関西広域連合を中心とした取り組みをさらに発展させるべく働きかけてまいります。
 また、大阪・関西万博は、開幕まで残り1年を切り、いよいよラストスパートの段階に入ってまいりました。万博で体験できるさまざまなコンテンツの内容も徐々に明らかになってきており、これらも活用し、より多くの方に会場に足を運んでいただけるよう、政府、自治体、博覧会協会等と一体となって、全国的な機運醸成を一層強化してまいります。また、当会の各事業においても万博の機会を最大限に活用すると共に、レガシーの創出・継承を意識した取り組みも進めてまいります。
 誘致段階から当会が深く関わってきた万博であり、なんとしても成功させなければなりません。会員の皆さまにおかれましても、引き続きのご協力をお願い申し上げます。
 最後に、皆さまの常日頃のご尽力に改めて深く感謝を申し上げるとともに、ますますのご支援を賜りますようお願いいたしまして、私の開会挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

以  上