会長コメント
年 頭 所 感
2025/01/01会長 松 本 正 義
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年を振り返りますと、元日に能登半島地震が発生し、大変厳しい幕開けとなりました。いまだ道半ばではありますが、一日も早い能登の復興を心よりお祈り申し上げます。一方、パリオリンピック・パラリンピックでの日本代表選手のメダルラッシュ、メジャーリーグ・大谷翔平選手の活躍など明るい話題もありました。11月には少数与党による第2次石破内閣が始動し、今後の政策実行が注目されます。世界に目を転じると、ロシアのウクライナ侵攻の長期化や中東紛争の激化など、世界の分断に拍車がかかるなか、米国では第2次トランプ政権の発足が目前に迫り、これからの世界経済や安全保障への影響等を注視していく必要があります。
こうした情勢のもと、当会は「関西ビジョン2030」で掲げた関西のありたき姿の実現に向け、強力に事業を推進してきました。特に、本年4月にいよいよ開幕を迎える「2025年大阪・関西万博」に関しては、全国的な機運醸成をはじめさまざまな取り組みを展開しました。成功を確かなものとするべく、政府・博覧会協会等と一体となり引き続き尽力してまいります。
当会活動の底流をなす2事業のうち「地方分権・広域行政」では、関西広域連合の機能強化を粘り強く求めつつ、連携事業を推進します。「三方よし・民の力」では、昨年、企業担当幹部のつながりの場「坐・三方良し」を開始、東京でのシンポジウムも開催しました。本年もマルチステークホルダー資本主義に基づく企業経営の拡大に向け、理念の浸透、政府への働きかけ等に取り組みます。
重点事業のうち「グローバル・アジア」については、12年ぶりに「関西財界訪中代表団」を昨年11月に派遣し、要人との会見等による意見交換に加え、万博PRイベントを行いました。本年4月にはアジア・ビジネス創出プラットフォーム(ABCプラットフォーム)の総会を大阪で開催し、万博視察も行います。「イノベーションエコシステム」では、昨年9月の「グラングリーン大阪」の先行まちびらきにあわせて開所した「産総研・関経連うめきたサイト」を活用し、同地区そして関西を「世界からヒトが集うイノベーション拠点」とすべく活動していきます。加えて「産業プラットフォーム」としては、「関西広域産業共創プラットフォーム」の取り組みを引き続き支援します。さらに「関西デジタル・マンス」等を進めている「DX」では、関西のDX推進の一助となるべく事業の深化をはかります。「環境エネルギー・GX」に関しては、昨年8月に公表した「エネルギー基本計画の見直しに向けた意見」に基づく活動を進め、「都市・観光・文化」では、関西観光本部や文化庁等と連携して、関西を盛り上げる活動を実行していきます。また、「雇用労働・D&I」については、物価動向も考慮した賃上げの定着、女性・高度外国人材の活躍推進に係る事業に引き続き取り組み、「スポーツ」では、継続事業に加えさらなる振興に資する取り組みを模索します。
ベースとなる事業である「経済財政」については、財政健全化と経済成長の両立に向けた調査研究・提言活動を展開します。「国土・インフラ」に関しては、昨年、関西3空港全体で年間50万回の容量確保に向けた新飛行経路導入への合意という大きな成果を得られました。本年も北陸新幹線・リニア中央新幹線、高速道路など広域ネットワークの早期整備に向け活動を進めていきます。
加えて、本年は阪神・淡路大震災から30年の節目を迎えます。来月の関西財界セミナーも、開催地を例年の京都から神戸に移し、防災力向上をテーマとする分科会を設けます。ご参加いただく皆さまとともに、集中的な議論を行えればと思います。
先行きに不透明感が増すなかではありますが、万博の成功と、それを契機とする関西のさらなる発展を実現するべく、「ONE関西」を合言葉に心を一つにし、歩みを進めてまいります。
皆さまの倍旧のご支援をお願い申し上げます。
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