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2024年度

2024.05.28

評議員会を開催

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 5月13日(月)、評議員会を開催、関西大学名誉教授の藪田貫氏を講師に迎え、「大阪・堺の歴史~鉄炮*づくりのまち~」と題した講演を行った。
 講演では、堺にある現存する最古の鉄炮鍛冶屋敷「井上関右衛門家住宅」で見つかった2万点を超える貴重な資料に基づき、戦国時代から江戸時代後期における「鉄炮ビジネス」について解説があった。
 藪田氏は、堺の鉄炮生産は「徳川の平和」とともに急速に衰退したと思われていたが、調査によって歴史認識が書き換えられつつあると説明した。加えて、発見された帳簿の分析により、鉄炮鍛冶は注文から生産や引き渡し、代金の決済までも担当しており、顧客の好みに応じて鉄炮の新調・修理などを請け合っていたことがうかがえると述べた。

*鉄炮鍛冶屋敷に伝わる江戸時代の古文書の大部分で使用されている、火縄銃を指す言葉として火扁の「炮」を採用している