当会で行った2024年度「D&Iに関するアンケート調査」の結果をもとに、女性管理職比率や男性の育休取得率の現状などについて紹介します。
結果の概要
当会は、会員企業におけるD&Iの状況を確認し、D&I推進の現状や伸び率などを提示して取り組みの参考としていただくため、本調査を実施した。2024年度は7月末から9月にかけて会員企業約1,110社を対象に行い、うち212社から回答を得た。
本調査結果を、当会で2021年11月に策定した「関西D&Iビジョン」で示す項目に沿ってまとめる。関西D&Iビジョンでは、下図の左側のとおり、基本理念として「多様な人材の活躍の場をひろげる」、「多様な価値観を企業の成長に取り込む」の2つと、4つのアクションを掲げている。そして、基本理念とアクションに対応する形で下図の右側のとおり、目指すべき企業の姿を、女性採用比率や女性管理職比率、男性育休取得率といった数値や、従業員意識実態調査の実施、専門部署等の設置といった定性目標とともに定めている。

(※)関西D&Iビジョンに関する詳細はこちら
調査結果の中から、関西D&Iビジョンで示した項目の結果を抽出し、以下にまとめる。
直近3年間の女性採用比率
「直近3年間の女性採用比率」は、平均34.8%(前年度比-0.5pt)。非製造業では、3,000人超企業と300人以下の企業で、関西D&Iビジョンに掲げた40%を達成している。

女性管理職比率
「女性管理職比率」は、平均10.2%(前年度比+1.1pt)となり、上昇傾向が続いている。製造業・非製造業ともに、すべての従業員規模の企業で前年度調査を上回った。従業員数3,000人超企業では、いずれも前年度比で1.0pt上昇し、非製造業は16.0%まで上昇した。

【参考:令和5年度雇用均等基本調査結果(女性管理職比率)】
令和5年度雇用均等基本調査では、課長相当職以上の管理職に占める女性の割合は12.7%と、前回調査(令和4年度12.7%)から横ばいとなっている。
令和5年度雇用均等基本調査結果と、当会の調査結果とを比較すると、当会の調査結果はは全国平均12.7%に対して2.5ptの差がある。
従業員規模別では、両調査ともに300~999人を底にU字を描く同様の傾向が見られる。一方、従業員数10~29人の企業および1,000人以上の企業については、全国平均より当会調査の方が、女性管理職比率が高い。特に5,000人以上の企業では全国平均を3.0pt上回る。

※令和5年度雇用均等基本調査結果の詳細は以下をご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r05/02.pdf男性の育児休業取得率
「男性の育児休業取得率」は、平均45.4%(前年度比+12.8pt)となった。製造業・非製造業ともにすべての従業員規模企業で前年度を大きく上回る。特に製造業は大幅に上昇し、取得率平均は非製造業を上回った。

従業員意識実態調査の実施
「従業員意識実態調査」の実施率は、66.5%(前年度比+9.6pt)。製造業・非製造業いずれも従業員数3,000人超企業の実施率が高く、9割を超えている。300人以下企業の実施率は前年度と比較し、製造業・非製造業いずれも10.0pt以上上昇している。

専門部署等の設置
D&I推進の「「専門部署等」の設置率は、46.2%(前年度比+2.7pt)。製造業・非製造業いずれも、従業員数3,000人超の企業では4分の3以上が設置済。

アンケート調査結果のフィードバック
調査結果全体の概要は上記のとおりだが、他社と比較した自社の状況を把握し、D&I推進に向けた今後の取り組みに生かしてもらう目的で、当会では希望があった企業174社(全回答企業中約82%)に対し、個社ごとのアンケート調査結果のフィードバックを実施している。
今年度から、フィードバックを、D&I特設HPのコンテンツの一つである「制度・取り組み事例集」ともリンクさせ、企業が新たな制度の導入や取り組みの実施を検討する際の参考としていただけるようにしている。
【アンケート調査結果フィードバック サンプル】

今回の調査で明らかになった課題もふまえ、今後当会D&I専門委員会において、さらなるD&I推進に向けた取り組みを進める。
※2024年度D&Iに関するアンケート調査の結果は以下をご覧ください。
https://www.kankeiren.or.jp/material/250328houkokusho.pdf