3月25日(月)、慶應義塾大学商学部の中島隆信教授を講師に迎え、「経済学で考えるこれからの障害者活躍支援」と題した講演会を開催し、20名が参加した。
講師は、障がい者雇用の現状と課題、経営戦略として障がい者雇用を行う際のポイントについて解説し、「障がい者の法定雇用率が引き上げられるなか、多くの企業で障がい者を一定程度雇うこと自体が目的になってしまっている」と指摘した。
また、「中長期的視点に立てば、障がい者にも企業の売り上げや利益に直接関与する業務を任せ、企業経営上の戦力としていく必要がある」と述べた。
【講演要旨】
障がい者の法定雇用率の引き上げや、配慮提供義務を、多くの企業が負担と捉えてしまっており、障がい者を一定程度雇うこと自体が目的になってしまっている企業もある。
障がい者への配慮が社員の育成や職場環境の改善につながれば、企業にとって「コスト」ではなく「投資」になる。障がい者にとって働きやすい職場環境を整備することは、障がい者だけでなく、より多様な社員にとって働きやすい場をつくることにつながる。
中長期的視点に立てば、ことさら障害を美化したり、特定の人や部署に配慮を集中させることなく、障がい者にも企業の売り上げや利益に直接関与する業務を任せ、企業経営上の戦力としていく必要がある。