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2017年度
西日本経済協議会 第59回総会および要望活動を実施
10月4日(水)、関西をはじめ北陸・中部以西の6経済連合会で構成する西日本経済協議会は、金沢市内で第59回総会を開催、約180名が出席した。
総会では、当会の松本正義会長が、関経連の活動推進にあたり重視する4つの視点「イノベーション」「グローバル」「地方創生」「スポーツ」について紹介した。各経済連合会の代表者による発言の後、基幹産業の国際競争力強化などを盛り込んだ「活力と魅力溢れる地域の実現による日本再興への貢献」と題した決議に加え、2025年万博の大阪・関西誘致に向けた共同宣言を採択した。
11月10日(金)には、総会決議と共同宣言をふまえ、菅義偉官房長官、麻生太郎財務大臣などの関係閣僚や、自民党の二階俊博幹事長、竹下亘総務会長、岸田文雄政務調査会長などに対し要望活動を行った。
北陸新幹線の早期全線開業実現に向けた関西・北陸経済団体のトップ会談を開催
11月8日(水)、松本正義 関経連会長、久和進 北陸経済連合会会長、尾崎裕 大商会頭、鈴木博之 関西経済同友会代表幹事らは、北陸新幹線の早期全線開業実現に向けて北陸と関西の経済界の連携を強化するため、意見交換を行った。
終了後の記者会見で松本会長は、北陸新幹線の大阪までの全線開業を2046年よりもさらに前倒しする必要があるとの意見で全員が一致したとして、「財源さえあれば2030年度頃に開業できるのではないかと考えており、政府への働きかけも強めていかなければならない」と述べた。
当会は引き続き、北陸新幹線の早期全線開業に向けた取り組みを進めていく。
提言「財政健全化と経済成長の両立に向けた税財政のあり方」を発表
11月2日(木)、提言「財政健全化と経済成長の両立に向けた税財政のあり方~税制改革を中心に~」を取りまとめ、公表した。
わが国では、社会保障費が膨張し続けるなど、財政悪化に歯止めがかからず、財政再建はもはや待ったなしの状況となっている。今回の提言では、財政健全化と経済成長を両立させるといった税財政に関する当会の基本的な考え方を示したうえで、今後の税制改革に向けた要望をまとめている。主な要望項目として、消費税については、税率10%への着実な引き上げ、法人税については、経済の好循環につながる的を絞った税制の整備を求めるとともに、法人実効税率の一律の引き下げ論にピリオドを打つべきであるとした。また、所得税については、多様な働き方実現に向けた配偶者控除の廃止などを求めている。
今後、政府・与党などに対して、要望活動を実施していく。
モノづくり人材の育成・再教育に資する実践的プログラム「金属・材料工学」を開講
10月18日(水)、大阪ベイエリア金属系新素材コンソーシアムなどとともに、「モノづくり人材の育成・再教育に資する実践的プログラム『金属・材料工学』」を開講した。6回目となる今回は、ものづくり分野でのさらなる女性活躍推進をテーマに掲げており、全体受講者48名のうち、女性受講者は過去最多の7名となった。
開講式では、製造業の女性経営者らで組織する「ものづくりなでしこ」の代表幹事を務める富士電子工業の渡邊弘子社長より、企業のダイバーシティについて講演いただいた。また、当会の牧村実科学技術・イノベーション委員長からは、「基盤技術分野の人材の維持・育成はものづくり分野には不可欠である。産業全体を俯瞰する"鳥の目"と金属・材料工学を学ぶ"虫の目"を養ってほしい」との挨拶があった。
講演会「ゴールデン・スポーツイヤーズに向けて」を開催
10月17日(火)、大商、関西経済同友会、神商、スポーツコミッション関西、関西広域連合とともに、2019年から3年連続して開催される大規模なスポーツの国際大会を盛り上げ、今後の関西地域におけるスポーツ振興を推進するため、講演会「ゴールデン・スポーツイヤーズに向けて」を開催、約100名が参加した。
当日は、元ラグビー日本代表の大畑大介氏によるトップアスリートとしての経験をふまえた講演のほか、「スポーツの振興と地域・産業の活性化」と題した早稲田大学スポーツ科学学術院教授の原田宗彦氏による講演が行われた。
また、ラグビーワールドカップ2019組織委員会および関西ワールドマスターズゲームズ2021組織委員会より、両大会のプレゼンテーションが行われた。
ベトナム環境分野の行政官招聘プログラムを実施
10月2日(月)~6日(金)の5日間、関経連は国際協力機構(JICA)関西国際センターと共催で、ベトナムの天然資源環境省など5つの省庁より環境行政に携わる幹部行政官を関西に招き、同国の廃棄物問題の解決と関西企業のビジネス機会拡大をはかるプログラムを実施した。
プログラムでは、産業廃棄物や産業排水の処理技術を有する企業や行政の取り組みなどを視察。また、関西企業約20社とのネットワーキングを実施し、ベトナムにおける環境政策の説明や関西企業の製品紹介、意見交換を行った。
ベトナム側参加者からは、本プログラムを通じ、今後の参考となる情報が得られたほか、関西企業との貴重な交流を行うことができたとして高い評価をいただいた。当会は今後も、ベトナムにおける環境分野のビジネス機会拡大に向けた取り組みを継続していく。
黒田日本銀行総裁との懇談会を開催
9月25日(月)、大商、関西経済同友会、大阪銀行協会と共催で黒田東彦 日本銀行総裁との懇談会を大阪市内にて開催、約290名が出席した。
松本正義 関経連会長は、マイナス金利政策導入後の借入環境改善の効果を評価した上で、金融機関の運用収益圧迫等のさまざまな状況に対する目配りを要望した。
牧野明次 関経連副会長は、人手不足が深刻であることから、「Society5.0」を実現し、生産性向上や新たな需要創出が促されることが重要であるとして、市場拡大が見込まれる分野への支援を求めた。
黒田総裁は、「金融政策により企業活動をしっかりとサポートしていきたい」とした上で、「2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現するため、今後も、強力な金融緩和を粘り強く推進していく」と発言した。
第1回スーパー・メガリージョン構想検討会に出席
9月22日(金)、国土交通省において、リニア中央新幹線等の高速交通ネットワークによる国土構造大変革の効果をいかにして引き出すかを検討する「第1回スーパー・メガリージョン(SMR)構想検討会」が開催された。
当会からは八木誠副会長が出席し、SMRを考える上で「多様性」「多重性」「多面性」の3つの視点が重要であるとして、「関西の強み(多様性)をSMRという枠組みの中でどう伸ばすか。リニアや新幹線で緊密に結ばれる東京、中部との間でどう相乗効果(多重性)を出すか。西日本各地やアジア各国にその効果をどうつなげるか(多面性)。これらをしっかりと考え、取り組みを進めていくべき」と発言した。
本検討会は今後、月1回程度の頻度で会合を開催し、2019年の夏頃に取りまとめが行われる予定である。
第2回ベトナム政府機関と関西企業との対話会を開催
9月21日(木)、ベトナム計画投資省外国投資庁(FIA)と共催で、「第2回ベトナム政府と関西企業との対話会」をベトナム・ホーチミン市にて開催した。関西側からは現地進出企業を中心に約35名、ベトナム側からは政府関係機関から約20名が参加した。
対話会では、昨年に続き「投資環境」と「環境分野」をテーマに意見交換が行われた。関西側からは、ベトナム進出時の投資に関するワンストップサービスの充実をはじめ、交通インフラのさらなる整備や、製品容器の印刷に関する規制の緩和、環境基準の適正化などを求める声があがった。ベトナム側からは、規制緩和を今後の政策課題の一つとして取り組む方針が示され、環境基準については、法律の枠組みの再検討を進めているとのコメントがあった。
ハガティ駐日米国大使との昼食懇談会を開催
9月25日(月)、ウィリアム・F・ハガティ 駐日米国大使の関西訪問を機に、懇談会を開催した。駐大阪・神戸米国総領事館のかれん・ケリー総領事も出席し、関経連からは松本正義会長、松下正幸副会長らが出席した。
2011年から駐日米国大使館、駐大阪・神戸米国総領事館の協力により実施している、女性のエンパワメントのための「米国派遣プログラム」について松本会長から謝辞が述べられた後、双方向の投資促進や女性の活躍推進などについて意見交換が行われた。今後、日米のパートナーシップを深化させ、米国と日本、関西の経済交流を一層進展させることで意見が一致した。